意匠部 永瀬です。今回は「へぇーっ」となるような場面のご紹介。
一瞬何の変哲も無いアルミサッシの写真。のようですが、このサッシは「換気框」付。要は窓をしめたまま
換気が出来るのです。タテに入ったスリットがその部分。
昔は良く見たサッシです。今回採用になった最大の理由は、今の基準法では「24時間換気」が定められ。
今回の住まい(第3種換気)では、機械換気のほか自然吸気が必要な訳です。その自然吸気の外壁側の
カバーがあまり見た目にも美しくないので写真のようなサッシを採用し代用とした訳です。
次はこんな写真
これも「換気」に関係すること。良く見たら屋根の際に「穴」が開いていると思います。
答えは言ってしまいましたがこれも換気口です。防虫ネットは張っていますよ。
因みにこの部分の事を「面戸」といいます。家の周囲にぐるりとあるので作るのが面倒くさいから「めんど」と
言ったとか言わないとか・・・・・・
次は
どこの事を指しているかといいますと、屋根垂木の際にある「溝」勿論これも大工さんが手で造っています。
今回の外壁の仕上は一部除いて「板」なので、それが差し込まれる部分です。
一般的に外壁に使われる「サイディング」にはこういった「役物」という名のパーツが沢山あり、それを使う
のですが、今回はすべて手造りのため作業する大工さんの経験と知識が必要で、こういった細かな部分
にも気を配らなければいけません。
他にも色々と細かい部分がありますが、また今度紹介の続きをしたいと思います。
意匠部 永瀬です。あれから1ヶ月ほど。あれから言うのは外部の土壁を塗ってからの事。
解りにくいですが下の写真が乾いた土です。
今度は裏(室内側)を塗っていきます。また同じく乾燥期間を設けるのです。
現代のやり方に比べたら手間は数倍かかりますが、このようにして壁が出来上がっていくわけです。
今回は今までお見せしていなかった部分をお見せします。
ロフト部分です。仕上がりはまだまだですが、結構広いのが解りますでしょうか?
ハイサイドライト(高窓)を設けているのでロフトとは言え昼間なら多少明るいと思います。
平屋とは言いながら、二階建ての感覚が味わえる住まいになりそうです。
現場もお正月休みが明け、改めて新年を迎えました。
これは年末の写真ですが、土壁の下地に当たる「コマイ」を掻いています。
コマイをつくるでは無く「掻く」。調べたのですが全く当てはまる物も無く、解りません・・・・
コマイだけの姿も美しい物です。現代の手法ではありませんが、なかなかのものです、隠れてしまうのが
もったいない。
この作業が終了した後荒壁を塗る訳ですが、このような昔ながらの建て方の場合、塗って乾かしての
作業が多い為、トータルの時間と費用が掛かります。
じっくりしっかり建てるというこのようなやり方が現代では大半が「乾式工法」となり、大幅なコストの
削減と、工期の短縮が図られています。
どちらが良いとは言えませんが。
これは以前にご紹介しました「御影石の敷居」。こんな風に入ります。
今後は当分大工工事と左官工事がメインの作業、古来の手法が続きますが今後も
アップして行くのでお楽しみに。