今回はあまり馴染みが無いであろう素材を紹介します。
まずこれのどこかと言いますと、正面に見える薄緑のボード。「耐水ボード」と言います。
芯の石膏ボードと両面の紙に防水処理を施しています。
外壁が木質系の素材(今回は焼板)の場合、火災などが起こった際に中の構造まで火が届かないようにするための被覆になります。
それと読んで字のごとく、水廻りの下地に利用されることも多くあります。
通常の石膏ボードと比べ、水分に漬けた場合、水がボードに染み込みにくいのが特徴です。
因みに12.5㎜の石膏ボードを240分水につけた場合、全吸収率は38.7%
同じ厚みの耐水ボードを同じ条件で水につけた場合は全吸収率は8.3%だそうです。(吉野石膏)
最後には隠れてしまうものですが、家には色々な素材が理由が有って使われているものなのです。
要望をお聞きしたり、ご提案したりの繰り返しで家が出来て行く訳で、業界では当たり前のことはあえて何も言わないのは良くない事かと・・・・
何が言いたいのかと言うと
例えばこれ。
奥に見える「掃き出しサッシ」は高さ2m、手前の「横すべり出し窓」は何も言わなければ一番高いところは横の掃き出しサッシに合わすのが普通です。
なんでこんな中途半端な高さにしたのかは、ソファーに座った時に外が見えやすいようにしたのと、窓のヘリに座る事が出来るようにしたという理由が有ります。
この玄関わきの「FIX窓」は外から見ると飾り窓で、窓台に花器などが置けるようになります。
窓一つですがあまり常識にとらわれず、柔軟に考える事が必要ではないかと思います。
どこかのCMでは無いですが、窓で語るのです。
瓦が葺き終わりました。
瓦は一般的な直線的ではなく、ときどきお見せしています「むくり」の形で葺いています。
屋根中央が膨らみ軒先に向かって勾配が急になります。よって雨水の切れは良くなりますが、主に視覚的な効果を狙ったものでは有ります。
丸みを帯びるので、全体にやさしい雰囲気になるのが特徴です。公家などが好んだとも言われています。
今回は平屋ではなく一部二階で両階共むくり屋根の形になります。
これから「アルミサッシ」が入り、外壁廻りの工事が始まります。